でんた丸ブログ

青色申告制度

前回取り上げたシャウプ勧告において提案された諸制度のうち、特に重要とされるのが青色申告制度であり、昭和25年の税制改正で導入されました。昭和22年の税制改正により、これまで税額の確定において賦課課税方式が採用されていた所得税及び法人税で申告納税方式が導入され、昭和24年に国税庁が発足しましたが、その頃の日本の状況についてはシャウプ勧告の附録に次のような記述があります。

「今日(注:昭和24年当時)、日本における記帳は慨嘆すべき状態にある。多くの営利会社では帳簿記録を全然もたない。他の会社は有り余る程沢山もっていて、その納税者のみがどれが本当のものでどれが仮面にすぎないものかを知っている。」

営利会社ですらこのような惨状ですから、個人事業主にいたっては推して知るべしといえるでしょう。そこで、青色申告制度が導入され、青色申告をした場合には納税者に様々な特典を与えることで、帳簿に基づく正確・正直な申告を奨励しました。その結果、我が国の申告水準は大幅に向上しました。


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