でんた丸ブログ
経営の神様
年初に、現代における先見力と行動力の重要性について書きました。このことは経営にも当てはまり、先見力を駆使して目標を掲げ、熱意をもってその目標の実現に向けリーダーシップを発揮し、組織を動かす行動力が求められます。
アナリストのように将来を予測するだけではなく、経営者には行動力も求められます。この点、Panasonicを創業した松下幸之助は、経営の神様といってよいでしょう。松下幸之助(1894年~1989年)は、自らの行動力に裏付けられた心に響く言葉を駆使して、仕事を人に任せ、1933年には事業部制という分権的組織を作りました。そして、この組織は、様々な高品質の家電を世に送り出し、家事労働の負担を軽減するなど人々の暮らしを豊かにし、社会に貢献しました。
松下幸之助は、企業が適正に儲けて税金を払うことにより、国家を富ませようとしました。適正に儲ける経営の先に国家を意識しており、赤字法人でもかまわないというオーナー企業とは異なる企業観の持ち主だったことが窺えます。
非上場企業とサステナビリティ
巷では、SDGs、ESG、サステナビリティという用語をよく耳にし、SDGsバッジを付けている人も多く見かけるようになりました。これらの用語は、日本独自のものではなく、欧米が先導し既に世界的な潮流になっており、一時の流行に過ぎないとして片づけることは出来なくなりました。
SDGsは、ESGの各要素に分類しうる17の目標(2015年に国連で採択)からなり、サステナビリティを実現するための具体的な目標・取り組み指針として機能します。SDGsの内容は、以下のとおりです。
①貧困をなくそう、②飢餓をゼロに、③すべての人に健康と福祉を、④質の高い教育をみんなに、⑤ジェンダー平等を実現しよう、⑥安全な水とトイレを世界中に、⑦エネルギーをみんなに、そしてクリーンに、⑧働きがいも経済成長も、⑨産業と技術革新の基盤をつくろう、⑩人や国の不平等をなくそう、⑪住み続けるまちづくりを、⑫つくる責任 つかう責任、⑬気候変動に具体的な対策を、⑭海の豊かさを守ろう、⑮陸の豊かさも守ろう、⑯平和と公正をすべての人に、⑰パートナーシップで目標を達成しよう
これらの目標を全て達成できれば素晴らしいが、今まで、企業は外部不経済を省みずに利潤の最大化を行い、外部不経済に対処するのは政府の役割と考えられてきました。しかし近年では、ESG投資を行う機関投資家が増え、上場企業では、SDGsをいかに達成し企業価値を中長期的に高めるかが問われています。
非上場企業は、確かに外部の投資家の圧力に直接的にはさらされませんが、取引先の上場企業のサプライチェーンにあると当該上場企業の圧力、選別にさらされることになります。また、消費者に直接販売する企業であれば、消費者のSDGsに対する意識の高まりとともに、消費者から選別されることになります。
非上場企業においても、「サステナビリティなければ、中長期的な企業価値の向上なし」といえるでしょう。










